北海道・函館市在住の写真家、及川修です。
2025年3月13日(木)、『日本経済新聞』文化面に、「松前神楽 荘厳な所作を撮る」というタイトルで記事が掲載されました。事後のご報告となりましたが、全国紙への掲載は私にとって初めての経験であり、松前神楽の魅力を全国の読者に届けられたことを、心から嬉しく思っています。
『日本経済新聞』文化面とは
日経の文化面は、新聞記者や各界の読者の間で格調の高い欄として知られています。経済紙でありながら、文化・芸術・伝統芸能といった分野を深く掘り下げるこの欄に、「松前神楽」という北海道の伝統神楽が掲載されたことは、この神楽の持つ文化的な重みを改めて示してくれたように感じます。
取材では、記者の方がわざわざ函館までお越しくださり、口頭で松前神楽について語らせてもらいました。十数年にわたる取材活動を通じて感じてきたことを、できる限りお伝えしたつもりです。
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松前神楽とは|北海道が誇る伝統神楽
『松前神楽(まつまえかぐら)』は、北海道南部・松前地方を中心に伝承されてきた神楽です。荘厳な所作と厳かな舞が特徴で、北海道の伝統文化の中でも特に格式の高い神楽として知られています。
私が松前神楽の撮影を始めたのは二十数年前のことです。当初、この神楽は国の重要無形民俗文化財に指定されていませんでした。指定されていない事実を知ったことが、取材をより深く続けていくひとつのきっかけになりました。
撮影を重ねながら知識を積み、国指定のための活動に陰ながら携わることもありました。誰かに感謝されるためではなく、この神楽を後世に残したい一心での活動でした。
写真は、鹿部稲荷神社にて撮影した松前神楽「十二の手獅子舞」です。
▲ 鹿部稲荷神社・松前神楽「十二の手獅子舞」(日経掲載写真)
二十数年の継続が生んだ全国紙掲載
「継続はチカラなり」——この言葉を改めて実感しています。
伝統文化の記録・発信は、地味で目立たない活動です。取材の裏側にある苦労や、長年かけて積み上げてきた知識は、表からはなかなか見えません。それでも、こうして全国誌に北海道の神楽文化が紹介されたことは、続けてきた意味を証明してくれるような出来事でした。
北海道から沖縄まで、日経をお読みの多くの方々に「松前神楽」の存在を知っていただけたこと——それが何より嬉しい成果です。
松前神楽の歴史はまだまだ深く、掘り下げるべきことは尽きません。これからも撮影と記録を続けながら、この神楽の魅力を伝え続けていきます。