北海道で「ばんばレース」と言えば、十勝と言う事になっております。
公営ばんばがあるのは、北海道でも十勝なのでしょうがないでしょう。道南にもばんば馬を育てている人が居るという事を知ったのは、十年ほど前でした。草ばんば競争が行われていて、ばんばが道南で行われていることを知りませんでした。
一度、飼っていらっしゃるオーナーさんにお話を聞く機会があり、聞いてみました。道南はばんば馬を飼っている人は多く、十勝の比ではなかったようです。自慢のばんば馬を育てて、草ばんば競争で競わしたり、農耕馬として使用していたと思われます。道南地方には、「馬頭観音」という仏様があちらこちらで見る事ができます。馬への感謝の気持ちや供養の意味で作られた馬頭観音の数は、北海道では道南が一番多いようです。
北海道の開拓は、南北海道から入った経路を見ても、道南でばんば馬を飼っている人も少なくなって来たようです。
昔は稼いでいたばんば馬は趣味の世界になり、頭数も減っているようです。好きな人は自慢のばんば馬を育て、地方の草ばんばに出走させたり、ばんえいに走らせたりしているとか。
田圃と農耕馬であるばんば馬の関係は、離せないでしょう。大野平野にそびえる田園風景の元は、ばんば馬の活躍無くては出来なかった。家族同様であったばんば馬を供養したりして大切に育てていた結果が、馬頭観音という形で残っています。
とあくまで仮説の世界ですが、大きなはずれはないようにも感じられると自負しております。
確か、7月に北斗市内でばんば競争が行われているようであります。一度、草ばんば競争を体験してみてはいかがでしょうか?