2017年7月に、お世話になっていた方が亡くなりました。
とても面白い方で、私の作品を一目で見て、
こんな感じの作品を撮る人なら
といって、ギャラリーをお持ちになっていた方で、ギャラリー主・本人が気に入らないと、自分のギャラリーでは展示はさせないという方針の方で、私はその審査をクリアーしたのでした。テーマを提示され、
北海道新幹線開通の年に風景を
というので、「道南二十一情景」というタイトルで、土・日・月のみ開かれれるこのギャラリーで3ヶ月に渡り写真展を行いました。ご病気ぎみで、病院を出たり入ったりしながら、自宅に戻り日々をこのギャラリーのある住居に戻り、生活をされていました。写真展に入る前に緊急の入院ということで、その方が
開催期間中までに戻るから
とおっしゃっていただき、そのように終わる頃には、戻ってこられました。
約束通りに戻れたよ。いい写真だね。
と、お褒めの言葉もいただきました。それ以後、気分が良い時には時々顔を出して、挨拶したり、軽く世間話をしたりとしておりました。
恋人を連れて遊びに行っていたら、たまたま作業中の中で、ばったりと私の恋人と会いました。
苫小牧で美術を教えていたということを知っていたので、恋人も苫小牧出身ということもあり、共通の話もできると感じておりましたのでいい巡り合わせでした。少しの時間でありましたが、話をして私の耳元で、
おい、いい人だな
と言ってくれました。
2017年の6月末に、どうしてもその夫妻を証人として婚姻書を提出したく、奥様と相談しましたら、入院中でどうにも具合も良くない中だったそうで、このことをご主人に伝えると、
そんな大事なことは、病室まで取りに来い!
と言われてきたので、このような人から署名してもらわずとも、もっと別の人がいると思うから・・・と奥様から言われましたが、確かにその通りだと感じて、二人で病院に行き署名してもらおうと思いました。私ら二人で付き合い、初めて共通に知り合った人から証人をもらおうと思っていたので病室まで行き、署名をいただきました。それが最後でした。
後日、ご主人はたいそう喜んでいたようで、
生まれて初めて、結婚届の証人になった
ということをおっしゃっていたようです。喜んでいただいたようです。それからまもなくして、訃報が届きました・・・
取材中の中、葬儀の方に立ち会うことにして、二人揃って葬儀に出席してまいりました。
この場所に行くと、いつも何かしているご主人に会えるような気がしております。
おお、遊びに来たのか。コーヒー飲むか?
と言われそうな場所です・・・