北海道函館市在住の写真家・及川修です。旅のことや撮影機材や撮影方法などのことを書いていきます。写真の無断使用はお断りします。

旅の化石 Photo Library

「大判カメラで撮るモノクロ写真|函館港の風景とフィルム写真の魅力を再発見」

北海道・函館市在住の写真家、及川修です。
本記事では、長年使ってきた大判カメラを使ってモノクロ写真で函館港を撮影した経験と、フィルム写真への回帰について書いていきます。写真表現の本質を改めて問い直したい方や、フィルム撮影に興味がある方にとって参考になれば幸いです。

「1x(ワンエックス)」への投稿とモノクロ表現の可能性

1x(ワンエックス)は、プロ写真家による厳しい審査で知られる世界最高峰の写真投稿サイトです。投稿した写真の採用率は低く、世界中のカメラマンが腕を競い合っています。
投稿を始めて1年が経ちましたが、採用される作品はまだ多くはありません。ただ、傾向としてモノクロ写真のほうが採用率が高いと感じています。2年目に入った現在は、撮影意図をより明確にした作品づくりを意識するようにしています。
採用されなかった写真も、このブログで紹介していきます。写真には「落選」という事実があっても、その場所・その瞬間ならではの価値があると考えているからです。

作品紹介:モノクロで撮った「函館港」

下の写真は、2024年に撮影した函館港のモノクロ作品です。「1x」では不採用となりましたが、函館らしい港の空気感が出ていると自分では感じています。

▲ 函館港・モノクロ(2024年撮影)
モノクロで港を撮ると、光と影のコントラスト、海面のテクスチャー、漁船のシルエットが際立ちます。カラーでは主役になりにくい「空気感」そのものが、モノクロでは前面に出てくる感覚があります。

なぜ今、大判カメラとフィルム写真に戻るのか

私は1990年代からフィルムカメラで撮影を続け、2008年ごろからデジタルへ移行しました。デジタル化で写真は手軽になり、多くの人が高品質な写真を撮れるようになりました。それ自体は素晴らしいことです。
しかし、フィルム時代に培った「1枚を大切に撮る」という感覚や、現像・プリントまで含めた写真表現のプロセスが、デジタル時代では失われがちだとも感じています。
フィルム撮影には手間とコストがかかります。それでも、その手間こそが写真の伝統的な技術であり、文化だと私は考えています。50代を迎えた今、フィルム写真へのリスペクトがより一層強くなっています。

大判カメラ(4×5・5×7)での撮影を再開へ

以前から使っていた大判カメラ(4×5・5×7判)を押し入れから引き出し、本格的にフィルム撮影を再開しようと準備を始めています。
大判カメラは機材が重く、セッティングにも時間がかかります。体への負担も少なくありません。だからこそ、体が動くうちにしっかり撮り続けたいという思いがあります。
流れとしては、フィルムで撮影 → 自家現像 → スキャナーでデジタル取り込み → 必要に応じてプリント、という工程を考えています。手間はかかりますが、それがフィルム写真の醍醐味でもあります。

まとめ:写真で「表現する」ことの原点に戻る

写真を撮ることの基本は、「写真で表現する」ことです。当たり前に聞こえますが、デジタル全盛の時代だからこそ、この原点を忘れないようにしたいと思っています。
モノクロ写真・大判カメラ・フィルム現像——この3つのキーワードを軸に、今後も函館や北海道の風景を撮り続けていきます。